10:44 AM

日々

精神科病棟入院生活

精神科病棟に入院している。

私が入院している病院の精神科病棟はそれすなわち閉鎖病棟であり、病棟内は自由に歩き回れるが売店など一歩外に(それも院内に限られるが)出るためには都度看護師の許可を得なければならない。

他にも制約はある。カミソリなど刃物は持ち込めない。鋭利なものもダメ。40cm以上の紐状のものも持ち込めない。紐靴もダメ。携帯の充電器だけが唯一の例外で、入院時にグルグル巻きにされて看護師さんが結束バンドで縛る。ここでは自殺・他殺・自傷・他傷に繋がるあらゆるものが排除される。

ある意味安全なのだが、退院する頃には眉毛が完全に繋がっていそうである。電池式の電動シェーバーは安全とのことで持ち込みが許可されているけど、数ヶ月の入院のために購入するのは躊躇われて買っていない。

 

運動不足解消のため、病棟内を患者たちがグルグルと回遊魚のように歩いている。私も歩かねばと思いつつズルズルと本や漫画に逃げる日々だ。

精神科病棟の外に出れば院内に食堂、ラウンジ、図書館、売店、本屋などがあり、院内散歩は1日1回1時間だけ許可される。

朝10時にはラジオ体操の時間があり、希望者は参加する。第一だけでなく第二もやるのがポイントだ。今日はその後もDVDを見ながら結構しっかりとした体操をやった。

風呂は週3回。30分間、割り当てられた時間の中でシャワーを浴びる。湯船もあるが、お湯を貯めて浸かるだけの時間があるかはまだ試したことがないので不明。

 

雰囲気が悪いかと言うとそんなことはなく、優しいスタッフの方々に支えられ、穏やかに時間を過ごすことができる。今回、自分自身かなり混乱した状態(布団から起き上がれず、何か話すたびにわんわん泣き、母曰く心神喪失状態だったらしい)になったため(入院を待機している間に幸いなことにその状態は脱した)、他の患者さんたちも精神的にだいぶやられていて阿鼻叫喚地獄だったらどうしようと思っていたが、非常に静かで平和である。もちろん皆何かしら抱えているのだろうが取り乱す人はいない。

個室に入っている人もいるが、私は四人一部屋の大部屋に入っている。

 

治療は四六時中行われるわけではないため、問診など以外の残った時間をどう使うかという話になるが、今日はKindle内の積ん読解消が捗った。

本日読み終わった本は以下の通り。

『猥談ひとり旅』カレー沢薫

『やらない理由』カレー沢薫

『どうせカラダが目当てでしょ』王谷晶

LGBTを読み解くークィアスタディーズ入門』森山至貴

どれも読みかけで中途半端に放置していた本である。中でもカレー沢薫先生のエッセイはゆるくて可笑しくて、笑いをこらえるのに必死だった。

活字を読むのが苦手な私だが、どうせ治療には時間がかかり入院生活もそれなりに長くなるのだ。できるだけ多くの漫画や本に触れられればと思う。

『地球の歩き方 ガチ冒険〜地球の歩き方社員の旅日記〜』

を読んだ。日本人ならば誰もが知っている旅行ガイドブック、『地球の歩き方』を発行している株式会社ダイヤモンド・ビッグ社に勤める20代〜40代の現役or元バックパッカー社員が、決められたいくつかのテーマに沿って旅の思い出を綴ったもの。

 

旅好きが集まった時には、どこの旅先が良かったとか、どこで酷い目に遭ったとか、とにかく旅の話で盛り上がる。 ゲストハウスや飲み屋でそんな話を聞いている感じ。 海外旅行が好きな人だったら思わずウンウン頷いてしまうエピソードが多い。インドのバラナシに行ったことがある人なら尚更。ちなみに私はガンジス川で沐浴はしませんでした。

このような旅行記を読んでいると、どうしてもコロナ以前の世界は良かったなと思ってしまう。自由に人が行き来できた時代。各国の入国制限が緩められ、既に旅好きの人は動き出しているみたいだけど、私はまだ(たとえ娘が産まれていなかったとしても)海外に旅行する勇気はない。

ASDだそうです

昨日、自閉スペクトラム症(ASD)の診断が下った。人の心が読めなかったり、メタ認知ができない発達の障害で、ストレスを自覚できず消化できない結果、うつなどの気分症状や身体の痛みなどの身体症状が出ることがあるらしい。

そういえば社会人一年目の夏は酷い頭痛に苦しまされた。その後も頭痛の酷い夏があったように記憶している。

これまで双極性障害と診断されていたが、そうであると断言できる根拠がないとのこと。双極の鬱「らしさ」はあるが、明確な躁のエピソードがないと判断された。

ASDの傾向は話している時の表情筋の動き、イントネーション、目線などに表れるそうでこれは複数人の精神科医も含めた多数の医療スタッフの前で話す機会を与えてもらったからこそ判断してもらえたのだと思う。

今後の治療としては、一度薬を整理してドラッグフリーの状態にしてから(入院していないとなかなかドラッグフリーにはできない)心理検査や知能検査を行い、ライティングセラピーやコラム法による思考の整理、ヘルパーや訪問看護などの利用によりストレスの少ない環境を作るためにケースワーカーと相談、などを行うそうだ。必要であれば投薬も行う。

双極性障害の診断が下って10年、投薬治療を続けたが、病状は良くならなかった。今回の診断が下ったことによって、少しでも前に進み、また娘と暮らせる日を迎えられればいいと思う。


今朝は怠くてほぼ横になっていた。夢も見たので眠り込んでいた時間もあったように思う。何もやる気にならなかった。

午後は入院関係の手続きとコーヒーを買いに院内散歩へ。

入院して、2019年に購入してからずっと放置していた十二国記の最新刊(『白銀の墟 玄の月』、全4巻)に手をつけ始めた。わずか2日でもう3巻だ。せっかくの入院期間、読書も楽しみたい。

入院しました

前回のブログが生後4ヶ月のもの。

今、娘は生後9ヶ月になりました。お座りもできるようになりました。

 

産後ずっと辛くて、最初は出産による身体のダメージによるものかと思っていたら、全く良くならずむしろ悪化する一方で、希死念慮に苛まれ、服薬調整すれども良くならず、最終的には一日に何時間も泣き続けるようになりました。娘の顔を見るだけで泣いてしまうようになり、離乳食をあげれば号泣(食べてくれないのを自分のせいだと思う)、最後は娘に触れるのも怖くなりミルクや離乳食もサポートに来てくれた実母や義母にお任せしていました。家族が「これは入院が必要」と判断、主治医も同意し、夫と娘を残して故郷に帰省、大きな病院の精神科に入院となりました。

 

身体を起こしているのが辛いため、途中から「日中私1人では育てられない」という認識を強く持つようになり、保育園を障害者の枠組みで申請したところ、家の近所にある園で受け入れてもらえることになりました。慣らし保育の2週間は頑張りましたが、朝娘が起きるのが怖い(また一日が始まってしまう)、保育園に送り届けるまでどう過ごしたらいいのかわからない、無事に送り届けても熱を出さないか心配で不安で不安でしょうがない、たとえ熱を出さなくても娘が帰ってくるのが恐くて堪らない、といった具合で、慣らし保育が終わった時点で娘から離れました。それから何週間も経って、やっと入院できました。大きな病院は非合理的なことがあっても融通が効かないのが辛いですね。

 

あんなに怖かった娘ですが、娘と離れて毎日ビデオ通話をしていると、可愛いなと再び思えるようになりました。でも、今すぐ夫と娘と3人の暮らしに戻ってやっていける自信はありません。少し持ち堪えてもきっとまた辛くなるでしょう。

この病院の外来では1人の医師が投薬を決めて治療する形ですが、入院すると複数の医師、看護師、心理士、ケースワーカーなどでのチーム医療となり、みんなで相談の上治療方針を決定してくれるそうです。精神科は数値化できないものを相手にしているので、医師一人の判断で全て決定するよりも、複数の人間で考える方が効果的とのこと(そりゃそうだ)。現在は双極性障害Ⅱ型の診断が下っていますが診断からやり直し、薬を整理して大々的に見直してくれるそうです。また、麻酔医と連携した電気けいれん療法など、服薬以外の治療法も試せます。ただし、先生曰く電気けいれん療法は最初改善が見られたとしても再発率が高く定期的に受ける必要があるため(6週間に一度とか?)、故郷と現住所が離れている私にとっては移動が大変で、服薬で鬱を抑え込めるものならなんとか抑え込みたいということのようです。

 

鬱の治療には2〜3ヶ月かかる人が多いらしく、診療計画書の退院予定日には9月21日と書かれていました。娘の1歳の誕生日を一緒にお祝いできないかもしれないと思うと悲しいですが、早めに退院できることも多々あるようなので必要な日数きちんと治療を受けようと思います。

 

私がかかっている病院の精神科は閉鎖病棟しかなく、カミソリ含め刃物持ち込み禁止、40cm以上の紐類持ち込み禁止(携帯の充電コードは許されますがぐるぐる巻きにされ結束バンドで縛られます)、売店に行くにも許可が必要となかなか制約が多い上、コロナのせいで面会が禁止されており、家族に荷物も持ち帰ってもらえないため漫画の大量持ち込みも厳しい(読み終わった漫画や本が溜まっていく一方)。コロナのせいで外出外泊も禁止。つまらぬ世の中。話が逸れた。とにかく2〜3ヶ月、静かな環境で集中的に治療を受けようと思います。良くなるといいな。

 

じゃあじゃあびりびり

娘が生後4ヶ月になりました。
市から4ヶ月検診のお知らせとともに、じゃあじゃあびりびりの絵本がプレゼントとして送られてきました。大好き我が街。

f:id:Elaineintherain:20220112165649j:image

 

赤ちゃんはお腹の中にいる頃から母語のイントネーションとリズムを学び、4ヶ月ごろに母音の音素のカテゴリー分けができ、6ヶ月ごろに子音のカテゴリー分けができるそうです。
これまで赤ちゃんは言語以前の世界を生きていると思っていましたが(言葉で世界を区切る前の世界)、お腹の中で娘が自分に都合の悪いことを言われたら私をドカドカ蹴りまくっていたことを考えると、実は彼らは日本語を既に理解していて、ただ発声・発音に関する器官が発達しきっていないから話せないだけではないかと思うようになりました。

さて、絵本は記号だらけなのですが、いつから犬の絵を現実の犬と結び付けられるようになるのか?シニフィエシニフィアンの関係を把握するのか?というのが、興味深いところです

2021年、総括(妊娠出産子育て以外)

早いもので大晦日だ。

妊娠出産子育てについては他の記事でたんまり書いているので、他のことについて書こうと思う。

 

今年は英語を学び、使い、日本語とはどのような言語か、日本文化とはどのようなものかを学び、考え、書く一年だった。

英語は通訳・翻訳の神さまみたいな先生につくことができ、みっっちり教えを受けた。文法・語彙的な面での学びがあったのは勿論、20個ある英語の母音の発音を徹底的に練習させられ、発音の面でも前進があったと思う。

英単語では「ひとつひとつの単語を、ひとりの人格と付き合うつもりで覚えなさい」ということを教えられ、ひとつの英単語に対してひとつの日本語を結びつけるだけではなく、その単語の全体像を掴むように言われた。英英辞典を引くようになったのも大きな前進だ。

予習復習が大変だったが授業を受けられて本当によかった。機会をくれた人々に感謝。

出産に伴いクラスからは離脱したが、今後も子育てしながらも細々と英語に触れ、細かな気づき・学びを積み重ねたい。

英語を使うこと(特に書くこと)・日本語や日本文化の勉強そしてアウトプットはライター・翻訳者・広報の裏方としての仕事で向き合ったものだ。中国文化からの影響がどれだけあるかも調べた。日本について外国の人にどう分かってもらうかをひたすら考えた一年だった。

 

「英語が得意ですよね」と言われることが多いが、そんな事はない。永遠に初心者だ。そして勉強はネイティブでない限り一生続くものだと思う。

そんなところだろうか。

 

皆さま、良いお年をお迎えください!

2021ベストバイ(買って良かったもの)

こんにちは。明日にはもう33歳になることが信じられないでいます。

さて、2021年に買って良かったものをご紹介します。アフィリエイトは含みませんので皆さんがリンク先から購入しても私にお金は1円も入りませんのでご安心ください。それではいきましょう、どん!

 

1.抱っこふとん(トッポンチーノ)

丸洗いできる!生まれてすぐから使う赤ちゃんの安心抱っこふとん(本体+カバー1枚)

https://shop.benesse.ne.jp/tamahiyo/list/item1_0t/item2_01/pro_1000010212/

今年のMVP。これで寝かしつけてから布団の上に置いても、抱っこふとんが温まっている状態だからか背中スイッチが作動しません。これを購入する前の寝かしつけは背中スイッチとの闘いでした。

唯一の難点は生後3ヶ月頃までしか使えないこと(赤ちゃんがどんどん大きくなるので抱っこふとんに乗せ切らなくなる)と聞きますが、そうであっても日々の助かり度が違います。元は十分取った。

トッポンチーノはモンテッソーリ教育における名前だと思います(自信がない…)

 

2.&be スムースパウダー

https://andbe-official.com/products/9

コスメにおけるMVPがこれ。マスク蒸れにめっちゃ効く。マスクの下が快適になります。

 

3.西松屋のバウンサー

https://www.24028.jp/product/indoorgoods/bouncer/95989

赤ちゃんをあやす道具、バウンサー。乗せると揺れるやつです。5000円程度でこのクオリティは神。

義実家にフィッシャープライスというメーカーのものが置いてあって、そこに娘を座らせるとしばらく良い子にしていてくれたため、バウンサーもしくは電動ハイローチェア(寝かしつけを目的とするもの)のレンタルを検討。しかし、借りたり返したりが手間なのと、金額を考えると5000円はかかりそうな気がしていたところ、西松屋にて夫の鶴の一声で購入決定。機嫌が良い時に座らせるとニコニコ笑っていてくれるのが助かります。助かるの極み。

これを購入する前はとにかく「つまらない、抱っこして歩き回れ」と一日中要求されていて私も気が滅入っていたのですが、その要求の回数が減ることで親のメンタルが安定、結果娘のメンタルも安定、みーんなハッピー!になってます。買ってそれほど日が経っていませんが、既に元は取れたと思います。

 

4.おしゃぶり。

賛否両論ありそうですが、これで泣き止むことも多いので、娘を連れて外出するハードルが一気に下がった。

 

おしまい!