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しがない会社員・いれーんの日記。旅好き、猫好き。

映画「虐殺器官」2回目

映画「虐殺器官」2回目を観てきた。1回目を観てから、原作を復習し、パンフレットを読んで2回目に挑んだ。結論から言うと、1回目よりものすごく楽しめた。以下、思ったことをつらつらと。ネタバレ有り。

 

 

2回目を観られる方は、ぜひパンフレットを読んでから観るのをお勧めする。劇中に出てくる装備や装置、テクノロジーに関する説明がたくさんなされているからだ。例えば、あの目薬は何なのか、どうして点眼の際に白いものを目の周りに塗っているのか、インドで人を捕まえた時に首に貼られるあのシールは何なのか。より深く作品を楽しめる。

 

SF的な装備や装置、テクノロジーが目に見える形で提示されるのはまさしく映像化の醍醐味だ。特にフライング・シーウィード最高。イントルード・ポッド最高。フライング・シーウィードは原作を読んだ時に形を上手くイメージできなかったので、最初に出てきた時は感動した。まさしく空飛ぶ海苔である。

 

スタッフのインタビューもとても面白い。映画の受け止め方が変わる。1回目はストーリーを追うだけで精一杯だったのが、2回目は様々なことに注意して観られるようになる。音楽、CG、声優さんの演技。特に村瀬監督のインタビューは衝撃的で、映画を見る目が180度変わった。

 

ジョン・ポール役の櫻井孝宏のインタビューに、PSYCHO-PASS槙島聖護(これもCV櫻井孝宏)の名前が出てくる。最初にジョン・ポールの声を聞いた時には「槙島ァァア!」と思わず茜ちゃんの声で叫びたくなったが、2人のキャラクターには共通する部分があるのだろうか。

 

1回目を観た後、ネットで様々な人の感想を読んでから2回目に挑んだ。それでしっくり来た改変部分もあるし、やはりしっくり来ない部分もある。

しっくり来たのは、アメリカを混沌の渦に陥れるのがルツィアとの約束を果たすことになるという部分。「自分達がどんな犠牲の元に立っているか知る必要がある」。しかしジョン・ポールをアメリカに連れて帰り、裁判にかけようにもきっとその前に殺されてしまうだろう。だから、アメリカ国民を虐殺の渦に巻き込むことで、身を以て実感してもらうのだ。それをジョンもクラヴィスに提案したのではないだろうか。

何故クラヴィスがジョン・ポールを殺したのかは未だにしっくり来ない。原作では、クラヴィスがジョン・ポールをアメリカに連れ戻そうとするが、途中で別の人間に射殺されてしまう。しかし映画ではクラヴィスがジョンを殺したことになっている。祖国に帰っても殺されるなら、今自分の手で殺すのが良いと思ったのか。それともジョン自身がそれを望んだのか。まだ理解できていない。

 

「神のご加護を」という台詞、大好きです。

 

エピソードのラストシーンが削られていることについては、最初は寂しくもあった。原作ではそこが大どんでん返しの部分であり、凄まじい展開であり、あまりの衝撃に読者はそれでめろめろになってしまう。私にとっても特に思い入れの深いシーンだ。震えて震えて、作品世界から戻って来られなくなり、しばらく他の本が手につかなくなってしまった。そのどんでん返しの色が映画ではだいぶ薄まっている。しかし、今はあの終わり方もアリだと思っている。自宅でピザを食べているシーンに映像としての派手さがあるかというのもあるが、あのようにスパッと終わるのも気持ちが良いものだなと。

 

何が言いたいかと言うと、本当にこの映画は素晴らしいと言うこと。制作自体の苦労もさることながら、制作会社の倒産、そこから新しいスタジオの立ち上げなど、想像を絶する困難があったことだと思う。最大級の賛辞と拍手を送りたい。

そしてさらに原作を楽しめるようになった。本当に最高の映画なので、皆さんぜひ観に行ってみてください。しかしR-15は伊達じゃない。かなり残虐なシーンがあるので、正直キツい部分もありました。地上波では放送できない内容だと思いますので、ご興味のある方はぜひ映画館へ!