10:44 AM

日々

病気と体重の増減

「病気になると、急激な体重の増減が起こることは珍しくない。」

これは社会のみんなに知ってほしいこと。

 

例えば、癌になると急激に体重が落ちたりすると聞きます。

精神疾患だと、病気の症状で食欲が変化したり(拒食や過食)、行動抑制で動けなくなり運動量が減ったり、薬の副作用で過食になったり、そもそもの基礎代謝が減ったりなどで、体重の増減が起こることは珍しくありません。

 

私は病気が悪化してから、15kgほど体重が増えました。

自分だけかと思っていたら、Twitterで「私も〇〇kg増えました」とコメントをいただくことが多く、たくさんの方が苦しまれていることを知りました。なんとか痩せたいね、と励ましあったりしています。

 

私の場合、「もっと運動すりゃいいじゃん」と言われても、うつで寝込む日も多いのです。動ける日はなるべく外に出て、歩くようにはしていますが。

 

これはうつのみならず、他の身体的疾患にも言える話だと思います。病気のせいで動けない。

 

体重が増えること自体も辛いんですけど(自分の身体の輪郭がものすごいスピードで変わっていくのはちょっとした恐怖です)(洋服が着られなくなるのも辛いです。洋服屋にも入りづらいです)、何よりも辛いのは周囲からの発言です。

「肥えたな」「えらい大きくなったな」「妊娠しているみたいだね」「お腹に何かいるようだね」「ふっくらしたね…ふっくら…本当にふっくら…」(3回も言わなくていい)。表面では「あはははは」と笑っていますが、心の中ではひどく傷ついて泣いています。もしかしたら何か理由があるんじゃないかと、少しぐらいは察してほしいのです。

病気までいかなくても、ものすごく太ったり、げっそり痩せたら、想像を絶するようなストレスからくる過食や拒食が起こっているのかもしれない。急激な体重の増減の裏には、何かが隠れていることが多いです。だから、気がついても何も言わないであげて。みんな、心無い言葉に泣いています。

 

「病気のせいなんだよバカヤロー!」と言いたくても、今度は病気に対する偏見が怖い。だから何も言えないのです。

精神疾患なら、私が20代なこともあって、「最近の若い子は弱い」とか言い出す。違うんです。例えばうつ病だったりしたら中年の人の方がかかりやすいし、私がかかっている双極性障害は遺伝的な要因が大きい。社会全体で病気にかかっている人の割合はそんなに変わっていないんです。ただ、言いづらくて言えないだけ。あまり活動できない人も多く、そもそも目に入ってきていないだけ。あなたが何も知らないだけ。これは精神疾患に限らないことだと思います。

 

外に出づらい。知り合いに会うのが怖い。ますます引きこもりがちになり、孤立がひどくなることも少なくありません。

 

だから、この事実を知って、体重の増減をわざわざ指摘しないでほしい。そんなの本人が一番わかっているんです。

本当に、お願いします。

少しでも傷つく人が減りますように。

届け。届いてくれ。