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日々

映画「幸福路のチー」

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映画ポスター
 

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台湾映画「幸福路のチー」を観てきました。

公式サイト:
http://onhappinessroad.net/


1975年生まれの台湾人女性の半生を描いたこの映画は、まさしく台湾そのものというか、丸ごと台北が詰まっているような映画です。(地方はまた違うんでしょうけど)

台湾の政治的な動き、経済発展、地震などの歴史、先住民の文化、台湾語を話す両親に北京語を話す娘(注:台湾語はどちらかと言えば北部より南部、そして若者よりも年配者の間で話されている言葉です)、昔の台湾語禁止の学校生活(※現在は学校で子供たちに台湾語が教えられているようです)、親の教育熱と塾通い、両親の共働き、海外志向、その他チラ見えする大同の電鍋など、台湾をひしひしと感じられます。

「働けど働けど猶わが生活(暮らし)楽にならざりぢっと手を見る」なのは台湾も一緒。
学生運動の部分は、日本のその世代の方は更に共感できるかもしれません。

また、一人の女性の人生という点で、共感できる点が山ほどあり、(チーは私より13歳年上ですが)実家を離れている間に老いていった親への戸惑い(超あるある)、やたらと子供を持つことを勧めてくる親族(どこの国も一緒か)、残業で家と会社の往復、夫婦は所詮他人、妊娠への不安、私こんなところで何やってるんだろうという虚無感、友人と自己を比較してしまいつつも友人に支えられ、家族に支えられる、みたいなところが他人事とは思えませんでした。

皆様も、観光だけではない台湾を観に、映画館に足を運ばれてはいかがでしょうか?
割と盛りだくさんの映画ですが決して暗くはありません。色彩がとても明るく、幻想的なシーンも多く、ユーモアに溢れています。

あと、トトロの勘太くんみたいな男の子が出てくるんですけど、ああいうガキんちょってどこにでもいるんですかね(笑)