http://www.shokoku-ji.jp/j_now.html
動植綵絵と呼ばれる彼の代表作30幅(動植物を描いた彩色画)の、コロタイプ印刷による複製品が見られる。
Wikipediaでもいくつか画像が見られる。
コロタイプ印刷による複製なので原画ではないのだが、おそらく描かれた当初のままであろう色彩や筆致が再現されていた。
ものすごい色の奔流。生き生きとした動植物。その自然を見る目線のすごさ。
極彩色の世界。極楽が描かれているようにも私には思えた。
今回はそれと同時に、彼が描いた襖絵の数々(こちらは複製ではない)も見ることができた。動植綵絵が色鮮やかで非常に精緻な印象なのに対し、こちらは白黒で、線に勢いがある。やはり鳥や植物がどことなくユーモラスで表情豊かなのは変わらない。
美術館を出る頃には天国を見終わったような気分で、少し目眩がした。
彼のことを天才と呼ぶのは簡単だが、凡庸すぎる。
時を超えてこんなにも多くの人の目と心を捉え続ける彼のことをどう呼ぶべきか、私はその言葉を知らない。