昼寝でひどく長い悪夢を見て、全身寝汗でびっしょりになりシャワーを浴びた。
悪夢は私のコンプレックスとか、果たせなかった夢とか、あらゆる要素がごちゃまぜになったもので、
「この悪夢から覚めたら4:29に喫茶店で待ち合わせ」
ということまで指定されていた。
その中でも、私が繰り返し繰り返し見る悪夢のエピソードというのがあって、
夫が出てこない。
「自分には大切な、たった一人の人がいるはず」というのはわかっているのに、元彼も仲の良かった男友達もみんな出てくるのに、
夫の存在だけが思い浮かばない。
高校時代の古文の授業で、「平安時代の人は、夢の中に誰かが出てくるのは、その誰かが自分を思ってくれている証拠と思っていた」と習ったのを思い出す。
私の愛が足りないのか、彼の愛が足りないのか、多分どっちでも無いし、夢に意味なんて求めなくても良いと思うけど。
彼が自室でパソコンを開いているのを確認し、シャワーを浴びた。
心なしか、とても寒く感じた。
ASIAN KUNG-FU GENERATION ツアー2018「BONES & YAMS」
たまに、どうしてこんなことが起こるんだろう、ということが起こる。
6月15日、Zepp Osaka Baysideでのアジカンのライブチケットが偶然手に入った。仕事で来られなくなってしまった人のチケットを譲り受ける形だった。
アジカンと言えば、私が中学生の時に「リライト」がアニメ「鋼の錬金術師」のテーマソングになり流行った。その後アルバム「ソルファ」(傑作)を家族の誰かが買って、繰り返し繰り返し聴いた。中でも「Re:Re:」が特に好きで、今でも好きだ。
大学生になって、同級生から他のアルバムの音源をもらった。母がアジカンを好きになり、アルバムをいくつか買ったのをitunesに入れさせてもらった。そうこうしているうちに、アルバム「ワールド ワールド ワールド」が出た。これは夜明けをテーマにしたアルバムで、当時精神的にどしゃ降りだった私に明け方の空を見せてくれた。
それから社会人になって、昔の曲は繰り返し聴いてはいたけど、新しいシングルやアルバムは追っていなかった。
ある日、離れて暮らす母がアジカンを特集したテレビ番組の録画を送ってくれた。ボーカルの後藤正文が「ロックで言いたいのはひとつだけ。『大丈夫だ』ということ。」と話していた。正確な言葉ではないと思うけど。今でも時々思い出す。
それから色々あって、今私は人生の岐路に立っている。具体的に言えば、病気で職を失いそうだ。動きたいのに動けない。ふと動けたと思ったらまた止まる。混迷極まる日々の中で、そのチケットはひらりと手の中に舞い降りてきた。
これは予習しなければ、と思い、ツアーのセットリスト(※ライブの曲順)を検索する。既に終わった会場の情報が出てきた。itunesで新しく出たベスト盤を買い、手持ちの音源と合わせて、極力セットリスト通りのプレイリストを作り上げる。ライブまでの残された時間で、できる限り何度も聴く。歌詞も検索して、じっくり読みながら聴いてみる。ゴッチの言葉の世界に浸る。
ライブ会場に行くまでの電車の中でもプレイリストを聴き続けた。ロックのライブに行くのはRADWIMPSのHuman Bloom以来2回目。今回はオールスタンディングだという。スタンディングは初めてだったので、ドキドキしながらライブへの荷物の持って行き方などを調べた。可能な限り軽装で挑むために、小さいメッセンジャーバッグ的な物もヴィレッジヴァンガードで買った。
会場に着いたら既に開場していた。仕事終わりと思しき人が後から入ってきた。少し後ろの方に立ってみる。ワンドリンク制で、手にドリンクを持っている人も多い。私はライブ後に飲み物を注文することにした。
ライブは19:00スタート。その前にイギリスから来たというアーティストの演奏があった。どんどん人が入って来て、いつのまにかライブハウスが人でいっぱいになる。
19:00になり、アジカンの演奏が始まった。
「生」ってこういうことか、と思った。
整えられた音源の音とは異なる、剥き出しの音が耳を襲う。ライブに行き慣れていないので、初めは少し戸惑った。「CDなどは音楽の缶詰でしかない」と大学でラテンアメリカ音楽の授業を取った時に教わったことを思い出した。
ほぼ予習してきたセットリストのとおりに進んでいく。昔の曲もたくさん。「ソルファ」を聴いていた高校生の頃の私が、「ワールド ワールド ワールド」を聴いていた大学生の頃の私が、心の中で泣いていた。大人になって生でアジカンを聴けるなんて、思ってなかったよ。
ライブに行くと生きていることを実感する。
「良い夜にしましょう」とMCでゴッチが言う。
アジカンの歌詞には希望を感じられるものが多い気がする。アンコールの「今を生きて」で、笑ってさよならしよう、世界へ駆け出そうと言った旨の歌詞を聴いて、今後何があるかわからないけど、今日は良い夜だったな、もしかしたら「大丈夫」なのかもしれない、とぼんやり思った。上手く言葉にできないんだけど。でもそれでも良いのかもしれない。言葉ではなく音楽でしか伝わらないものもあると思うから。
セットリスト
中国旅行記(9日目 西安→関西)
いよいよ最終日。14:15西安発、青島経由、21:45関空着の便で日本に帰りました。
まず空港に着いたらお土産を物色!
これは「茯茶」と言って、特に中国西北部の人達が飲んでいるお茶です。Wikipediaによると「食べた油を流す」お茶(「削胃茶」)とも呼ばれているそうです。西北部の少数民族は厳しい気候のため肉食が中心で野菜の少ない食生活だそうですが、このお茶のおかげでミネラルなどの栄養分も取ることができ、健康を維持できているのだとか。お茶の安定供給が少数民族支配の鍵を握るため、製造方法は国の2級機密に指定されています。味は癖がなく、飲みやすいです。特に脂っこい料理の後に飲むと口の中がさっぱりします!
他には兵馬俑クッキー?らしきものも購入しました。ゴマが固められているような感じで、あまり甘くないです。
その他、楊貴妃クッキーや、西安の老舗「徳懋恭」の水晶餅を購入したりもしました。水晶餅は中に氷砂糖やナッツなどが入っているとても甘いお菓子で、独特の風味があるのですがネットで調べてみるとその正体は薔薇のようです。
帰国してから開けたらボロボロに崩れてました。残念
お土産を確保した後はお昼ご飯を。味千ラーメンがあったので、帰国前にフライングで日本食をいただきました。
豚骨ラーメン。うーん、ほっとする味!
(保安検査場を通ってからはレストランがなかったので、飛行機に乗る前にご飯を食べたいのであれば、検査前に食べることをお勧めします)
本当に楽しい旅行でした。
以下、これから中国(特に西安、敦煌)に旅行に行かれる方にちょっとした旅の情報を。
・SIMカードについて
今回、夫が海外格安SIMを利用しました(私のiPhoneは世代が古くSIMロックがかかっており利用できませんでした…)。中国国内でも日本にいるのと同じように高速でネットが使える(googleも使える!)のは大きかったです。今回泊まったホテルはどこもwi-fiが飛んでいましたが、セキュリティはかかっておらず、速度も遅かったため、あまり使いませんでした。Yahoo!のトップページはすぐに出るんですが、そこから何かを検索しようとすると固まっちゃうのです。。。
・百度(Baidu)について
中国では基本的にgoogle mapを利用することができませんが(格安SIM利用時は例外)、その代わりに百度という地図アプリが広く利用されています。これは非常に便利なアプリで、行き先を入れるとバスの情報などが全て出てくるので街歩きに重宝しました。中国旅行に行かれるのであれば、事前にインストールして行くことを強くお勧めいたします。
・クレジットカードについて
今回、旅先で何度かお金が足りなくなりました。入場料がどこも高かったり、クレジットカードを使おうとしたら機械でエラーが出たりと色々あったからなのですが、そんな時に利用したいのがATMでのキャッシング。クレジットカードを使って現金(今回は中国元)を下ろすのですが、何故か「VISAが使えない、だがMasterは使える」という状況が何度かありました。中国を旅行される際は、クレジットカードは最低でも2種類持って行くことをお勧めいたします。
・免税店について
中国東方航空の西安→青島→関空線を利用しましたが、西安空港内で利用できる免税店はありませんでした(保安検査の後、免税店エリアを通過することなく搭乗口に出ます)。青島では大きくはありませんが免税店がありました。化粧品などを購入されたい方へ、ご参考までに…。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
中国旅行記(8日目 華山)
実は山歩きが大の苦手な私…。しかし夫は山好き。
夫に引きずられるようにして、中国五岳のひとつ、華山に行ってきました。
西安からは高鉄(新幹線のようなもの)で30分。そこから無料のシャトルバスでチケット売り場まで向かいます。
遊客中心のチケット売り場で入山料(3月~11月は180元)と、北峰ロープウェイ売り場までのバス代20元を払いました。北峰ロープウェイは3月~11月は片道80元(往復は150元)。華山には北峰ロープウェイと西峰ロープウェイの2つがあり、北峰(1614.9m)から登って西峰(2082.6m)まで歩き、そこから西峰ロープウェイで降りてくる予定でした。そう、この時は…
※華山では入山料や乗り物代でものすごいお金を取られるので現金を大量に持っていきましょう
ロープウェイのチケットを購入した後見えたのはものすごい人の山。結局、乗れるまで2時間かかりました。
やっと乗れた!
蒼龍嶺(苍龙岭)と呼ばれる急な上り坂です。体力が無いのでホント勘弁してください。
金鎖関に到着。ここが分かれ道となっており、西峰だけでなく東峰(2096.2m)や中峰(2037.8m)やなどにも行くことができます。
華山には「長空桟道」という恐ろしい道があり、幅50cmあるかないかの道を鎖づたいにハーネスをつけて歩く(しかも進んでも行き止まりで来た道を戻るしかない=行きの人と帰りの人がすれ違わなければならない)という超スリリング体験ができる場所となっています。私は興味がなかったのですが夫は行く!と言うので近くで一人待つことに。
にゃー。挨拶したら返事をしてくれました。
残念ながら(?)、どうやらこの日、長空桟道は閉まっていたそうです。入口から夫がチラ見した写真↓
よし!西峰まで移動したしあとはロープウェイで降りるだけだ!と思って乗り場に行ったら誰もおらず「強風のため運転を停止します」の紙が。え?じゃあどうやって下山すればいいの?
ただでさえ登山が苦手な私はもう涙目。既に結構ええ時間になっていました。ここから北峰まで戻るの?そもそも北峰ロープウェイはちゃんと動いているわけ?今の季節は19:00までの運転ってガイドブックには書いてあるけど間に合うの?頭から血の気が引きつつも、山道を戻るしか道はありません。大急ぎで北峰ロープウェイ乗り場に戻ると、そこにはまた人、人、人の山…。結局また2時間待ちました(ここで再びチケットを一枚80元で購入)。そこからさらにバス代20元を払って、遊客中心まで戻って、駅まで無料のシャトルバスに乗れるかと思えば「このバスは駅まで行かないよ」と言われ、その辺で客待ちをしていたタクシーに乗り、華山北駅まで戻りました。まだ高鉄が走っていたからよかったものの(21:45頃発の便に乗りました)、この時点で電車が終わっていたら完全に詰んでいます。翌日日本に帰るのに!!
高鉄の中は超快適
みなさま、華山に行かれる際はくれぐれも時間にお気をつけください。私達は乗ろうと思った高鉄の便に乗れなかったり(チケットを取る時に駅員さんに顔を横に振られました)、ロープウェイに乗るのに何時間も待ったり、ロープウェイの運行が止まっていたり、来た道を戻らなければならなかったり、また待ったりと予想外(詰めが甘いと言われればそれまで)の状況で西安の街に帰るのが遅くなりました。私達が事前にネットで調べた旅行記にはこのような混雑の話は全く書かれていませんでしたが、2018年5月4日の状況は上記のとおりでした。華山に行かれる方、時間にはくれぐれもご注意を!
中国旅行記(7日目 西安)
7日目は西安の街中を観光しました。
この日のお昼は大雁塔近くのウイグル料理のお店で。「清真」とは中国語でハラールを意味します。
「羊肉泡馍」。パンをちぎってスープで煮込んだ料理です。味はかなりまったりしている感じ。ニンニクの酢漬けが一緒に出てきました。泡馍だけだと割と単調な味に感じましたが、ニンニクの酢漬けがさっぱりしていて、一緒だと箸が進みます。
調べてみると、この料理はなかなか奥が深く、客が自分でパンをちぎるところから行う食べ方もあるみたいですね。
たどり着いたのは大雁塔(慈恩寺)。慈恩寺は648年に建てられた寺で、その中の大雁塔は玄奘三蔵がインドから持ち帰った経典や仏像を保存するため652年に建てられたものです。
玄奘の像
入場料は50元、塔に上る場合は別途30元支払います。上からは西安の街が一望できます。
続いて向かったのは青龍寺。空海がここで恵果和尚に弟子入りし修行したお寺です。周囲は広い公園のようなところになっています。
恵果と空海の像。
実はこのお寺、御朱印がもらえます。寺の門から入ってすぐ右のところにお守りなどを売っている場所があり、そこに御朱印帳を持っていき、50元(確か)支払いました。四国八十八か所や、西国三十三か所霊場巡りをした方はぜひ(「青龍寺0番札所」というハンコを押してもらえます)。
次は阿倍仲麻呂紀念碑を目指しました。興慶宮公園という、大きな公園の中にあります。大きな湖があり、玄宗皇帝と楊貴妃が遊んだ場所や、玄宗が宴会を開いた場所などが再建されています。
公園入口
阿倍仲麻呂紀念碑。彼は遣唐使として海を渡り、科挙にも合格、政府の要職を務めました。ものすごく頭が良い人だったんですね。日本に帰ろうとしたものの台風に遭い帰れず、最後は長安で没しました。石碑には彼の業績、故郷を思って詠った詩、李白が彼の死を悼んだ詩などが刻まれています。
公園の中の興慶湖
李白の像
市民の憩いの場という感じでした。青龍寺でもそうでしたが、あちこちで自分で運んだと思しきスピーカーを横にマイクで歌っているおじさんおばさんがいたんですが、それが西安の文化なのでしょうか。
次は回坊風情街と呼ばれる、回族の食堂などが集まる場所へ向かいました。すごい人!
ここのヨーグルトアイスを食べるのに結構並びました…。冷たい鉄板の上でヨーグルトやフルーツソースを混ぜ合わせ、最後にくるくると巻いてドライフルーツをお好みでトッピングするデザートです。
ラスベリー味を頼みました。
色々売っていて目移りしてしまいそうです
ぜひ行ってみたかったのが、この「女一匹シルクロードの旅」に出てくる小籠包のお店。
ここです。
羊肉入りと野菜入りのものを頼みました。熱い!肉汁どばぁ!
お腹いっぱいになった後は歩いてホテルまで散歩して帰りました。街の中心には鐘楼があり、夜はライトアップされて綺麗です。
Grand Park西安には10階にお茶屋さんがあり、「地球の歩き方」に「リーズナブルな価格で中国茶を飲める」とあったため、行ってみました。値段は一杯98元。2000円弱??うーん、はたしてリーズナブルと言えるのか???
お湯は何回でも注ぐことができます。私達は値段にビビッて一杯しか頼まず、お湯をつぎ足しつぎ足し2人で分け合って飲みましたが、多分普通は一人一杯頼むシステムだと思います。西安の夜景を望みながら飲む中国茶は美味しかったです。
中国旅行記(6日目 西安)
「西安と言えば?」と聞かれたら、兵馬俑を真っ先に思い浮かべる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
と言うわけで、人混みに揉みくちゃにされた翌日、私達は兵馬俑へと向かいました。西安の駅前から専用のバスが出ています。
出発が遅かったので、兵馬俑に入る前にレストランで腹ごしらえ。
この、めっちゃ複雑な漢字で書かれているのが「ビャンビャン麺」という、陝西省で一般的な平打ち麺です。頼んだらトマトソース味のものが出てきました(写真は一人前)。
食べたらレッツゴー!
秦の始皇帝でしょうか。
入場料150元。ええ値段しますね。こんな感じの建物が3棟ありました。
次は華清池へ。玄宗皇帝や楊貴妃も愛用したという温泉地です。温泉自体は約2700年前に発見され、歴代の王朝によって離宮が建てられてきました。入場料150元。ええ値d(ry
楊貴妃の像。彼女がここの温泉に入ったことは白居易の「長恨歌」にも「春寒賜浴華清池、温泉水滑洗凝脂」と詠われています。
楊貴妃が浸かったというお風呂。
ガイドブック「地球の歩き方」に津陽門付近に足湯があるとの記載があり、せっかく温泉地に来たんだから是非温泉に入りたい〜!と探してみれば一人50元。しかもぬるい。でもやっぱり入りました。楊貴妃にならって、足だけでも少しは美人に…なっていたら良いのですが。
さて、華清池に来た最大の目的は、「長恨歌」のショー。玄宗皇帝と楊貴妃のロマンスが毎晩上演されており、観光客に人気を博しています。
私達はTripAdvisorから以下のディナー付きショーのチケットを予約して行きました。ショーを予約する方法は他にもあったでしょうし、当日券も買えたのかもしれませんが、中国語が不得意なので事前に英語で予約できたのがありがたかったです。華清池は街の中心から離れていて、近くにレストランがあるのかもよくわからなかったので、食事付きなのは却って安心でした。私達の時で2人で19,000円ぐらい。ガイドブックによるとショーのチケットだけで238元~988元するみたいですね。
一度敷地を出て、西門近くのビジターセンターで18:40にガイドさんと待ち合わせ。そのままレストランに行き、9品のコース料理をいただきました。なんと料理が出てくる度にガイドさんが内容を説明してくれるというサービス。大変恐縮です。
コース料理は全て絶品!
"Wings of Phoenix"と英語で説明されたこの料理は仲の良い鳥のシンボルでもあるそうで、そういえば「長恨歌」にも「天にあっては比翼の鳥のように」とあったなあ…と思い出しました。完全に付け焼刃の知識です。
伝統料理だというImperial Noodle Soup。細かく切られた麺がたくさん入っています。
これで最後。も、もう食べられません…。
時間になったらガイドさんに連れられ、再度敷地内へ。結構良い席!
感想としては…すごかった。水、音、光、踊り、衣装…エンターテインメントが助走をつけて全力で殴りに来るような作品でした。
終わったのは夜の9時半頃。ガイドさんが迎えに来てくれて、公共のバスはもう無いということで、一人15元で乗れる私営バスまで案内してくれました。何もかも至れり尽くせりでした。谢谢!
中国旅行記(5日目 敦煌→西安)
敦煌最終日。
ここのホテルは鳴沙山を見ながら朝食が取れるのです。ご飯も美味しいし最高。こんな静かなところでのんびりできるのも最後かと思うと、少し寂しい。
このホテル、びっくりするぐらい広いので、午前中は少し散策して、その後レストランで昼食をとりました。
中国犬。
甘くないパンケーキみたいなもの。ピリ辛の味噌につけて食べます。美味しい。
トマト、木耳、豆腐などのスープ。素朴なお味。
さよなら敦煌〜
いざ西安に着いてみると、どうやら交通規制が敷かれていてホテル近辺までのシャトルバスが出ていないとのこと。
“Today is special! The traffic is busy!!”
タクシーもホテルまでは辿り着けないと言われ、とりあえず街の中心にある鐘楼までなら送ってくれるとのことだったのでお願いしました。
この時は、この後大変なことになるなんて想像もできなかった…。
今回予約したホテルはGrand Park Xian。旧ANAホテルで、現在はシンガポール資本になっているようです。このホテル、永寧門という地下鉄の駅からすぐなのですが、まず、ホテルの方に行く出口が封鎖されていました。しょうがないので、封鎖されていないところから出たらこの有様。
人、人、人…。
ホテルまでは大通りを挟んですぐなのに、そもそも大通りが封鎖されていて渡れない。
「一体今日は何があるんだ⁈」と聞きたくても聞けない、己の中国語力…。
なけなしの勇気を出して警備員さんに「ここのホテルに行きたいんですけど、どう行ったら良いですか?」と聞いても、「うーん今は無理だね。」と言われ、「何時になったら交通規制が解除されますか?」と聞いたら「11時」と…。
今7時半やで…。
こうなったら強行突破しかないと、人波をかき分けかき分け…行き止まりにぶち当たり…引き返し…揉みくちゃになること1時間以上。
なんか、人混みの規模が日本とは違うわ…。さすが13億人いる国…。
ホテルに着いてフロントに「今日は何があるんですか?」と聞いたら、「ショーです。素晴らしいですよ」とのこと(日本語を話せるスタッフの方がいました)。何やら1000を超えるドローンのショーだったみたいです。
ホテルの上層階からこっそりチラ見↓
どうやらショーは電波障害でドローンが上手く動かず、空中で「文字化け」を起こしてしまったようですが、ホテルに辿り着くだけで気力と体力を使い果たした私はその後泥のように眠ったのでした。